ナツツバキの葉で発見しました。 晩秋の個体は背面が分厚いワックスで覆われています。
7月の初旬に同じ木で白いコナジラミが発生していました。 背面からのワックスの分泌はありません。 検鏡してみましたが、おそらく同種だろうと思います。 ここでは白い方を夏型、黒い方を越冬型としておきます。 ただ、8月には黒いのが出てましたので、 この表現は誤解を生みやすいかもしれません。 良く似た形態のウグイスカグラのAleurolobusも、 同じ木で白いのがいましたので、 このグループの他の種も白い型が出る可能性があると思います。
検鏡してみました。 眼点(eye spot)が無く、 脱皮縫合線が閉曲線をなしています。 脱皮縫合線の形が、 ズイナクロコナジラミとよく似ていますが、 全体の形が違いますし、 ズイナクロコナジラミは一部の腹節のrhachisだけが発達しているようなので たぶん別種だろうと思います。 未記載種かもしれません。
8月から出現するので紛らわしい表現ですが、 とりあえず。
Fig 1-1a Overwintering puparia. Japan 山梨県北杜市(真如苑) map. alt: 750m. date: 26-X-2012. host: Stewartia pseudocamellia ナツツバキ. 約1.3x0.9mm |
Fig 1-1b 同じ個体 |
Fig 1-2a Japan 山梨県北杜市(真如苑) map. alt: 750m. date: 26-X-2012. ワックスが出始め? |
Fig 1-2b 同じ個体 |
Fig 1-3a Japan 山梨県北杜市(真如苑) map. alt: 750m. date: 26-X-2012. ワックスがまだ出ていない? |
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Fig. 1-4 Aleurolobus sp. on Stewartia pseudocamellia, Overwintering generation. |
標本を比較してみると違いも多いのですが、 亜縁部の刺毛の配置がよく似ており、 同じ木にいることからも、 同種であろうと思います。
7月初旬頃、見られるようです。
Fig. 2-1a First generation? Japan 山梨県北杜市(真如苑) map. alt: 750m. date: 11-VII-2013. host: Stewartia pseudocamellia ナツツバキ. |
Fig. 2-1b |
Fig. 2-2 Adult. Japan 山梨県北杜市(真如苑). alt: 750m. date: 11-VII-2013. host: Stewartia pseudocamellia ナツツバキ. |
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Fig. 2-1 Aleurolobus sp. on Stewartia pseudocamellia, summer generation. |
Theaceae ツバキ科 | Stewartia pseudocamellia ナツツバキ |