Japanese Whitefly Gallery

Parabemisia maculata Takahashi, 1952
マダラカエデコナジラミ

記載とほぼ同じまだら模様を持った個体を発見しましたので、 これをマダラカエデコナジラミとしておこうと思います。

この写真集で以前未記載種かもしれないとしていた ハウチワカエデのコナジラミは本種のようです。 検鏡してみたところ、まだら模様を持つものとほとんど同じでした。 なので、少なくとも2つの型があると考えます(有紋型と無紋型と呼ぶことにします)。 標高1500mぐらいに自生しているハウチワカエデから、 無紋型の個体を20匹ほど採集して来たところ、 その中に有紋型が一匹混じってました。 同じ木の葉っぱにいたものです。 無紋型に大きいのと小さいのがいますので、 紋の有無は性差ではないと思います。

ハウチワカエデは標高1000m以上に生えており、 ここ北杜市ではハウチワカエデを探せば本種が見つかることが多いですが、 密度は低いです。10枚めくると一匹見つかるぐらい? 葉裏に多いですが葉表に付いていることもあります。 他のカエデ類(イタヤカエデ、モミジ類、ウリハダカエデ等)では見つかっておらず、 単食性の可能性が高いように思いますが、 記録(Evans2008等)では他のホストも載ってますね。

念のため葉っぱの写真を載せておきます。 幅が100mm以上あり、葉柄が短いので、 良く似たコハウチワカエデやオオイタヤメイゲツとは違うようなので、 ハウチワカエデと判断しました。

8月の中頃にも見に行きましたが見つかりませんでした。 標高が高いので年1化なのかもしれません。

以前このページに載せていた、そらさんからの写真は、 形と模様が違うのでいったん不明種に移動しました。

カエデコナジラミとは、 管状孔と舌の形がまったく違うので、区別は容易だと思います。

1. 有紋型

原記載(tak1952)に載っているのはこちらです。


Fig. 1-1a Parabemisia maculata, pigmented form, habitat photo(dead).
死骸です。 生体とは少し風合が異なっていると思います。
Japan, on Acer japonicum, 22-X-2013

Fig. 1-1b same, oblique view.

Fig. 1-1c same, slide image.

Fig. 1-2 2014年10月12日、北海道、ヤマモミジ

Fig. 1-3 2014年10月12日、北海道、ヤマモミジ

2. 無紋型

無紋型の記録はありませんが、 スライド標本を比較した結果、 有紋型とほとんど同じなので間違いないと思います。


Fig 2-1a Japan 山梨県北杜市(八ヶ岳横断歩道). alt: 1500m. date: 13-X-2012. host: Acer japonicum ハウチワカエデ. size: 1.6 x 1.1mm.

Fig 2-1b

Fig 2-2 Parabemisia maculata, unpigmented form
Japan, Acer japonicum, 22-X-2013.

Fig 2-3 submerginal setae.
亜縁部の刺毛は識別しにくい。

Fig 3 Parabemisia maculata, unpigmented form
Japan, Acer amoenum オオモミジ, 15-XI-2015.

3. 寄生蜂


寄生蜂が出たあと

?Encarsia japonicum


Scientific synonyms

なし

Distribution

Host plants

Aceraceae カエデ科 Acer sp. カエデの一種 [tak1952:23]
Acer japonicum ハウチワカエデ [unauthorized]
Acer amoenum オオモミジ [unauthorized]

Bibliography

(C) Hepota